なぜ人はスマホを触ってしまうのか?
- 7月3日
- 読了時間: 4分
こんにちは。
三宮のパーソナルトレーニングジムTrem(トレム)、鍼灸師・トレーナーの金澤です。
電車を待っている数分。
信号待ちのわずかな時間。
エレベーターの中。
ふと周りを見渡すと、多くの人がスマートフォンを手にしています。
「何か調べたいことがあるわけでもない。」
「誰かから連絡が来たわけでもない。」
それでも、無意識にスマホを手に取り、SNSを開き、ニュースを眺め、気づけば数十分が過ぎていた……そんな経験はありませんか?
実はこれは、意思が弱いからではありません。
私たちの脳が、本来そういう仕組みになっているからです。
脳は「報酬」を求めるようにできている
私たちの脳には、「ドーパミン」という神経伝達物質があります。
ドーパミンは「幸せホルモン」と紹介されることもありますが、
実際には「もっと知りたい」「もっと欲しい」「次も見たい」という“期待”を生み出す働きが強いことがわかっています。
つまり、人を行動へ駆り立てるエンジンのような存在です。
スマホは、このドーパミンが出やすい環境を巧みに作っています。
SNSを開けば、新しい投稿があるかもしれない。
メッセージが届いているかもしれない。
「いいね」が増えているかもしれない。
その「かもしれない」という期待が、私たちの脳を刺激し、「もう一度見よう」という行動を繰り返させるのです。
実は「通知」がなくても見てしまう
面白いのは、通知が来ていなくてもスマホを確認してしまうことです。
ポケットの中で振動した気がしたのに、実際には通知が来ていなかったという経験はありませんか?
これは「ファントム・バイブレーション(幻覚振動)」と
呼ばれる現象で、スマホを気にするあまり、脳が振動したと錯覚してしまうことがあります。
それほどまでに、スマホは私たちの日常へ入り込んでいるのです。
ガチャと同じ仕組み
スマホがやめられない理由は、ゲームやガチャにも共通しています。
例えば、毎回必ず当たりが出るゲームは、意外と飽きるのが早いものです。
一方で、「当たるかもしれない」という不確実さがあると、人は何度も挑戦してしまいます。
心理学では、このような仕組みを「変動報酬」と呼びます。
SNSも同じです。
面白い投稿がある日もあれば、何もない日もあります。
でも、たまにすごく面白い動画や、自分の知りたかった情報に出会える。
その「たまに」があるからこそ、人はスクロールをやめられなくなるのです。
スマホは暇を埋める道具になった
昔は、待ち時間があると景色を眺めたり、人と話したり、ぼーっとしたりしていました。
しかし今は、
その数秒ですらスマホを開きます。
暇を感じる前にスマホを見る。
考える前に検索する。
退屈になる前に動画を見る。
便利になった一方で、「何もしない時間」が減りました。
実は、この何もしない時間は脳にとってとても大切です。
ぼんやりしているとき、人は記憶を整理したり、アイデアを生み出したり、自分の感情を整理したりしています。
だからこそ、散歩中やお風呂で急に良いアイデアが浮かぶことがあるのです。
悪いのはスマホではない
ここまで読むと、「スマホは悪者なのか」と思うかもしれません。
しかし、そうではありません。
スマホのおかげで遠くの家族と連絡が取れ、知りたいことをすぐ調べられ、仕事も効率化できます。
問題なのは、「使っているつもりが、使われている状態」になってしまうことです。
目的があってスマホを開いたのに、気づけば別のアプリを見ていた。
5分だけのつもりが、30分経っていた。
そんな経験があるなら、一度立ち止まってみる価値があります。
その時間を、5分だけでも身体を動かす時間に変えてみてください。
散歩でもいい。
ストレッチでもいい。
スクワットを10回でもいい。
脳は、画面を見続けるよりも、身体を動かすことでリフレッシュされます。
そして、身体を動かす習慣は、体力だけでなく、集中力やストレスの軽減、睡眠の質にもつながっていきます。
健康は、特別なことをする人だけが手に入れるものではありません。
スマホを開く前に、一度立ち上がって身体を動かす。
その小さな選択の積み重ねが、5年後、10年後の自分をつくります。


