分割法だけに頼らないために必要なのは↓
- tremjapan
- 3 日前
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更新日:23 時間前
“3タイプの疲労” を理解して体調を読むことです

みなさんこんにちは!
明石のパーソナルトレーニングジムTremの大元です。
いきなり結論を話しましたが、今回はトレーニングのメニューの組み方についてお話をしようと思います。
ボディメイクでは胸・背中・脚といった分割法がよく使われます。
集中して部位を鍛えられ、トレーニングの効率も高まるため、ボディメイクをする方にとって有効な方法です。
ただし、分割法を「そのまま守ること」に意識が向き、自分の体調を無視してメニューを進めてしまうと、トレーニングの質は安定しません。
伸びる日と伸びない日の差が大きい人ほど、
トレーニング内容ではなく、疲労管理が適切にできていないことが多いと感じています。
疲労には、主に
“3タイプの疲労”
が存在します。
神経の疲労
筋の疲労
エネルギー供給の疲労
この3つがそれぞれ違う形でパフォーマンスに影響します。
■1. 神経の疲労
高重量や爆発的動作、複合関節種目で蓄積する疲労です。
筋肉ではなく「力を出すための指令」が弱くなる状態です。
特徴
いつもより重量が扱えない
初動が鈍い
集中が続かない
技術が安定しない
胸や背中など、各部位の疲労が抜けていても、
この神経疲労が残っていれば出力は落ちます。
■2. 筋の疲労
分割法が扱っている疲労は、主にこのタイプです。
対象筋が疲れている状態で、いわゆる筋肉痛や張りを伴います。ボディメイクでは1部位につき、複数の種目を行うので局所的な筋肉疲労が起こります。
特徴
局所的な筋の張り
筋肉痛
動かしづらさ
部位を変えればトレーニングは成立するため、
分割法と相性が良い部分ですが、
“筋の疲労だけ” を基準に分割法を選択するのは不十分です。
■3. エネルギー供給の疲労
睡眠不足、栄養不足、心拍の乱れ、ストレス、脚の高ボリュームなどによって起こる、“身体全体の燃料供給が落ちている状態” です。
特徴
どの種目をしても軽快感がない
集中が続かない
心拍が高くなりやすい
パンプが弱い
胸・背中・肩など、どの部位をやってもだるく感じる日はこのタイプが原因です。
■分割法の限界と、3タイプの疲労を読む重要性
分割法が判断できるのは、
筋の疲労(局所的な疲れ)だけ です。
しかし実際のパフォーマンスは、
神経の疲労やエネルギー供給の疲労にも左右されます。
筋肉の疲労が抜けている=その部位をやって良い
という判断は、筋トレ中級者以降はやめた方が良いのではないでしょうか。
トレーニングの質を安定させるには、
分割法を“土台”として使いながら、その日の身体がどのタイプの疲労を抱えているかを読む力 が必要になってきます。
実際に私自身も、「今日は〇〇の日だから」という強迫観念だけでトレーニングを組んだ結果、パフォーマンスの高いトレーニングができないどころか疲労をより溜めてしまったという経験は何度もしてきました。
■3タイプの疲労に合わせた実践的なメニュー判断
●神経が疲れている日
→ 高重量は避けて、低負荷・高回数に切り替えると効果的です。
(マシン・アイソレート種目・テンポ重視など)
●筋が疲れている日
→ 分割通りでOK。
筋肉は疲れていても身体全体は元気なため、部位トレが成立します。
●エネルギー供給が落ちている日
→ 強度を下げるか、休息を優先します。
(LISS、モビリティエクササイズに切り替えるなど)
●3タイプの疲労が抜けている日
→ 高重量・高出力を狙う“伸びる日”です。思い切り追い込みましょう。
■まとめ
分割法はボディビルの伝統的なスプリットルーティンとして有効ですが、それを絶対のルールにしてしまうと、身体の状態に合わないトレーニングの日が増えてしまいます。
大切なのは、分割法を土台にしながら、3タイプの疲労を理解してその日の体調に合わせて調整すること です。
・神経
・筋
・エネルギー供給
この3つがどのように疲れているかを見極めることで、出力の安定・ケガ予防・成長のタイミングを逃さないトレーニングが可能になります。
分割法 × 自分の体調を読む力
この組み合わせが、トレーニングを最適化する鍵です。


