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朝型・夜型は努力で変えられる?

  • 8月14日
  • 読了時間: 6分

こんにちは。

三宮のパーソナルトレーニングジムTrem(トレム)、鍼灸師・トレーナーの金澤です。


お盆休みのこの時期ですが、いつもの生活リズムと違い夜更かしをしてしまったり、

いつもの起きないといけない時間をとうに過ぎていつまでも寝てしまうなど、、、


生活リズムを崩す方も多いのではないでしょうか? そんな時に話題に出るのが、「朝型」「夜型」などがあるかと思いますが、

今日はそれについて書いていきます!


「朝が本当に苦手」

そんな人に対して、

「夜更かししているからでしょ」「早く寝る習慣をつければ朝型になれる」

と言われることがあります。


一方で、目覚まし時計がなくても朝早く目が覚めて、夜になると自然に眠くなる人もいます。


では、朝型・夜型は単なる生活習慣の違いなのか?

結論から言うと、

朝型・夜型には、生まれつきの個人差があります。

ただし、


「夜型に生まれたら、一生夜型」というわけでもありません。


今回は、朝型・夜型が何によって決まるのか、そして努力によって変えることができるのかを研究結果をもとに解説します。



そもそも、なぜ朝型と夜型がいるのか?


人間の身体には「体内時計」があります。

私たちは時計を見なくても、朝になると目が覚め、夜になると眠くなります。

それだけではありません。


体温、ホルモン、食欲、集中力、運動能力なども、1日の中で一定ではなく変化しています。

そして、この体内時計には個人差があります。


朝早くから活動しやすい人もいれば、朝は苦手だけれど夕方から夜になると集中力が高くなる人もいる。


これが、いわゆる「朝型」「夜型」です。


そして面白いのが、この違いは生活習慣だけで作られているわけではないということです。



朝型・夜型には「遺伝」も関係している


約70万人を対象にした大規模な研究では、朝型・夜型と遺伝子との関係が調べられました。

その結果、朝型傾向に関連する遺伝的な特徴が351か所見つかっています。


さらに、朝型になりやすい遺伝的特徴を多く持っている人たちは、そうでない人たちと比較して、実際に眠る時間が平均で約25分早いことも分かりました。


つまり、

「朝が苦手なのは、全部その人の生活習慣のせい」

とは言い切れないのです。


別の研究でも、朝型・夜型の違いの一部は遺伝によって説明できることが示されています。

もちろん、遺伝だけですべてが決まるわけではありません。


しかし、生まれつき朝に強い人と夜に強い人がいること自体は、科学的にも十分に考えられるということです。



じゃあ、夜型の人は朝型になれない?


ここからが重要です。

遺伝的に夜型になりやすいことと、生活リズムを変えられないことは別です。


実際に、夜型の人を対象に生活リズムを変える実験が行われています。


参加者には、

・普段より早く起きる

・朝にしっかり光を浴びる

・休日も起床時間を大きく変えない

・朝食を起床後なるべく早く食べる

・夕食を遅くしすぎない

・午後のカフェインを控える

・運動を遅い時間に行わない

といった生活を続けてもらいました。


期間は、わずか3週間です。

その結果、

睡眠と起床のタイミングを約2時間早めることに成功しました。


例えば、深夜2時に眠って朝10時に起きていた人なら、単純に考えると、0時ごろに眠って朝8時ごろに起きる方向へ体内時計を動かせたことになります。


しかも、単純に睡眠時間を2時間削ったわけではありません。

睡眠時間を大きく減らすことなく、生活リズムそのものを前へ動かすことができたのです。


朝の反応速度や握力などのパフォーマンスにも改善がみられ、ストレスなどの心理的な指標にも良い変化が確認されてたそうです。



「早く寝る」だけではダメ?


ここも大切です。

夜型の人が、

「今日から23時に寝よう!」

と思って布団に入っても、なかなか眠れないことがあります。


これは意志が弱いというより、身体がまだ「寝る時間ではない」と判断している可能性があります。


そこで重要になるのが、

「何時に寝るか」だけではなく、「何時に朝を始めるか」です。


特に重要なのがです。


朝に光を浴びることは、体内時計を調整する強力な刺激になります。

起床時間を一定にして、朝に光を浴び、食事をとり、身体を動かす。


こうした刺激によって、

「今が朝ですよ」

という情報を身体に与えていきます。


逆に夜遅くまで強い光を浴び続ければ、身体にとっては「まだ昼ですよ」という刺激になり、眠るタイミングが遅れる方向に働くことがあります。


だからこそ、

「早く寝よう」と頑張るだけではなく、朝から体内時計を整えることが重要です。



朝型のほうが健康なのか?


ここまで読むと、

「じゃあ全員朝型になったほうがいいのでは?」

と思うかもしれません。


しかし、そう単純ではありません。

重要なのは、

「朝型=正義、夜型=悪」ではない

ということです。


問題になりやすいのは、夜型そのものではなく、

自分の体内時計と社会生活の時間が大きくズレていることです。

例えば、本来なら深夜1時に眠くなって朝9時に起きる人が、仕事のため毎朝6時に起きなければならない。


それでも夜はなかなか眠くならない。すると睡眠時間が削られていきます。

平日は睡眠不足。

休日になると昼近くまで寝る。


そして日曜日の夜に眠れなくなり、月曜日の朝がさらに辛くなる。

こんな悪循環が起こります。


つまり、目指すべきなのは、

「とにかく朝5時に起きる人になること」ではありません。



朝型・夜型は「素質+生活習慣」


ここまでの研究をまとめると、朝型・夜型についてまとめると、

まず、

朝型・夜型には遺伝的な個人差があります。


だから、朝が苦手な人に対して、

「気合いが足りない」「生活がだらしない」

と決めつけるのは少し違います。


しかし、

生活リズムはある程度変えることができます。


実際に研究では、光、睡眠、食事、運動などのタイミングを調整することで、

わずか3週間でも約2時間、生活リズムを前へ動かすことができました。


つまり、

「朝型・夜型の素質はある。でも、生活する時間まで遺伝子だけで決まるわけではない」

ということです。


自分が夜型だからといって、無理やり朝5時起きの生活を目指す必要はありません。


逆に、

「自分は夜型だから仕方ない」

と諦める必要もありません。


大切なのは、自分の身体が持っているリズムを理解したうえで、必要なら少しずつ調整していくこと。


「朝型になる」ことよりも、「自分の体内時計と実際の生活時間を合わせる」。


そのほうが、睡眠を考えるうえでは大切なのかもしれません。



参考文献

Jones SE, et al. Genome-wide association analyses of chronotype in 697,828 individuals provides insights into circadian rhythms. Nature Communications. 2019.

Lane JM, et al. Genome-wide association analysis identifies novel loci for chronotype in 100,420 individuals from the UK Biobank. Nature Communications. 2016.

Facer-Childs ER, et al. Resetting the late timing of ‘night owls’ has a positive impact on mental health and performance.Sleep Medicine. 2019.


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