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背中のトレーニングと肩甲骨


みなさんこんにちは!

明石のパーソナルトレーニングジムTremの大元です。




前回はベンチプレスを行う際に肩甲骨を寄せるか寄せないか問題について、解剖学を基に考察しました。

今回は【背中のトレーニングと肩甲骨】ということで、またまた肩甲骨のお話をしたいと思います😁




男性なら広く逞しい後ろ姿、女性なら逆三角形のキレイなシェイプラインを作るために必要な背中の筋肉ですが、

背中の筋肉と聞くとみなさんはなにを思い浮かべますか?




筋トレをしている方であれば、馴染みがあるのが広背筋や僧帽筋ではないでしょうか?

後ろから見たときに逆三角形の背中、Vシェイプを強調する筋肉が広背筋で、背中の厚みを作り出すのが僧帽筋です。




その他にも背中には



・脊柱起立筋

・菱形筋

・大円筋

・小円筋


といった筋肉があり、それぞれ鍛え方が異なります。




それぞれの解説を…といったところですが、


今回は広背筋と僧帽筋、そして肩甲骨の関係にフォーカスを当てて背中のトレーニングを考察していきたいと思います。





広背筋や僧帽筋を鍛えるための代表的な種目は



・チンニング(懸垂/プルアップ)

・ラットプルダウン

・ベントオーバーロウイング



などがあります。

前回のベンチプレスの時と同じ話になりますが、

上記のような背中のトレーニングをする際にも

「肩甲骨を寄せる」という指導を聞いたことがありませんか?


筋トレ業界でやたらと肩甲骨を寄せたがるのはなぜでしょうね…😅



果たして全てにおいて肩甲骨を寄せる動きがベストなのか?

解剖学の視点から紐解いていきたいと思います。




広背筋の解剖図
広背筋の解剖図


まずは


広背筋



起始

◽︎ 胸椎7-12の棘突起

◽︎ 全腰椎間板棘突起・仙骨の胸腰筋膜上

◽︎ 腸骨稜

◽︎ 肩甲骨の下角


停止

◽︎ 上腕骨・小結節稜




図に示してある通り、広背筋は骨盤と背骨のあたりから伸びてきて、腕の骨にくっついています。

肩甲骨に関してはというと、下角と呼ばれる肩甲骨の端の方をわずかにかすめているだけで、強力には付着していません。


そのため、肩甲骨を寄せる動きでは広背筋に対して強い刺激を送ることはできないのではないかと考えられます。




ではどうすれば広背筋に強い刺激を与えることができるのか?

次は、広背筋の作用を見ていきます。



作用

◽︎ 肩関節→ 伸展・内転・内旋

◽︎ 肩甲骨→ 下方回旋・下制・内転

◽︎ 脊柱 → 側屈



特に肩関節の伸展という肘を腰の方向に引く動きは、広背筋を最大限に伸び縮みさせるため、強い収縮とストレッチの負荷を与えることができます。


反対に肩甲骨を寄せる動きは、僧帽筋やその深層にある菱形筋の働きが強くなるため、広背筋への刺激は弱まってしまうと考えられます。




僧帽筋の解剖図
僧帽筋の解剖図

次は


僧帽筋



起始

◽︎ 下行部 → 後頭骨

◽︎ 横行部 → 胸椎の棘突起

◽︎ 上行部 → T5-12の棘突起



停止

◽︎ 下行部 → 鎖骨

◽︎ 横行部 → 肩峰

◽︎ 上行部 → 肩甲棘



僧帽筋の横行部は肩甲骨と背骨を繋いでいるため、肩甲骨を寄せる動きでよく働きます。

その他にも首をすくめる動きや、肩を落とす動きでも作用します。





それぞれの筋肉がもたらす見た目への影響はというと、

広背筋は主に背中のアウトライン(輪郭)を形成し、僧帽筋は背中の厚みを作ると言われることが多いです。

広く逞しい背中をつくりたい男性の方は広背筋も僧帽筋も鍛える必要がありますが、VシェイプやTシェイプといった逆三角形の背中を作ることが目的の女性の場合は、いかに僧帽筋を使わずに広背筋に的確に刺激を与えるかがカギとなります。



要は、目的によって身体の動かし方を変え、使う筋肉を変える必要があるということですね👆






それではトレーニング中にどのように筋肉が動いているのかを実際に見てみましょう💪




まずは

ラットプルダウン


写真1は肩甲骨を寄せています。

肩甲骨の内転が強まることで僧帽筋をはじめとする上背部に収縮がかかっています。



肩甲骨の内転を意識したラットプルダウン
写真1 僧帽筋を狙ったラットプルダウン



写真2は肘を腰に当てるイメージで腕をとにかく引くことを意識しています。

肩関節の伸展の動きが強まることで、お尻との境目である下背部まで収縮していることがわかります。


肩の伸展を意識したラットプルダウン
写真2 広背筋を狙ったラットプルダウン

ラットプルダウンはバーティカルといって縦方向の動きのため、そもそも肩甲骨の内転がでにくく、僧帽筋を刺激するのには向いていないかもしれません…

逆三角形の背中を目指すのであれば、肩甲骨は寄せず、肘をとにかく下に引く意識で動作することをオススメします👍






次は

ベントオーバーロウイング


写真3は肩甲骨を寄せることを意識しています。

ラットプルダウンとは違い、身体を前傾させて動作するので肩甲骨は比較的に寄せやすくなります。



肩甲骨を内転させたベントオーバーロウイング
写真3 僧帽筋を狙ったベントオーバーロウイング


写真4では、肘を天井に向かって引くことを意識しています。

先ほどより肩関節の伸展が強くなるため、広背筋への刺激の割合が増えます。


肩関節の伸展を意識したベントオーバーロウイング
写真4 広背筋を狙ったベントオーバーロウイング

ベントオーバーロウイングはホリゾンタルといって水平方向に力が加わる種目なので、肩甲骨の内転もしやすくなります。

僧帽筋を鍛えて分厚く、ゴツゴツした背中をつくりたい方は、あえて肩甲骨を寄せる動きを取り入れることもいいかもしれません。






このように…

目的に応じて種目を変えることも必要ですが、

身体の使い方を理解し、意図的に動かし方を変えれるようになることが非常に大切です。


この筋肉はどこにどうついているのか、どうやって動くのかを理解しておくことで最適な種目選択と正しいフォームでトレーニングができるようになると思います。




今回は広背筋と僧帽筋に限定してお話ししました。

目的に応じて肩甲骨は寄せるか、寄せないかを決めるようにしましょう。





背中の

Vシェイプを作りたいなら広背筋!

広背筋はとにかく肘を引く!



分厚くゴツくしたいなら僧帽筋!

僧帽筋は肩甲骨を寄せる!




いざトレーニングするときは

これくらいシンプルでいいです🤣

シンプル"が"いいです。




その他の筋肉たちもそれぞれ違った作用や特徴があるのでこれから少しずつ理解を深めていただけたらと思います✨








P.S.

比較画像のために写真を撮りましたが、動きの下手さを痛感しました。

違いが分かりにくいです…


なんでこんなにわかりにくいんやろうと考えた結果、筋肉量不足ということに至りました。

もっと筋肉つけます。

押忍です。





 


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